ド天然!?魔女っ子の秘密
なんでこんなにも辛い想いをしなきゃいけないんだろう。こんなにも醜い感情なんて…抱きたくなかったのに。


分かってる。楓花さんは素晴らしい人だって。翔太に相応しい人物なんだって。

でも、やっぱり胸が痛いのことには変わりはない。


「由良ちゃん」

「あ、はいっ」

楓花さんの言葉で現実に戻る。


あのね、と風花さんは言葉を続けた。


「私と友達になってくれないかな?」


予想外すぎて、あたしは少し固まる。

言葉を理解するのに時間がかかった。


「あ、あたし!?ですか!?」

「うん。ダメかな?」


あたしが!?

楓花さんと!?

友達になる!?


でも…


「でも、あたしの魔力は…」

「大丈夫。由良ちゃんの魔力のことも、知った上でのことだから」


千沙さんにでも聞いたのかな…?


「そう、でしたか…でも、本当にいいんですか?」

「うん。由良ちゃんがいいの。ダメ?」


初めての展開に驚きを隠せないあたし。


だって、今までとパターンが逆なんだもん!

あたしの魔力を知っているのに、お友達になりたいなんて…

「嬉しいです!あたしなんかでいいなら…お願いします!」


あたしは頭を下げた。
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