ド天然!?魔女っ子の秘密
「あのー…着替えました…」

恐る恐る店員さんの前に出てみると


「可愛い…失礼しました、お客様とってもお似合いです!とても可愛らしいです!!」

すごく興奮しているようです。

感嘆符が多すぎる…

学園にいる、黄色い声をだす女の子たちのよう。

あたしが可愛いとか綺麗だとか…お世辞をたくさん言ってくれる。

でも、お世辞でも可愛いと言ってもらえるのは嬉しい。


「ありがとうございました」

「いえ、こんなに綺麗な方にメイクさせていただき光栄でした!!」

何だか目がキラキラしている。


…そんなに言います…?

気持ちは嬉しいけど、お世辞の度を過ぎてるよ…


「由良ー!」

後ろから美玲の声がして振り返ると、

「美玲!すごく綺麗…」

思わず息を飲んでしまう。


美玲が、いつもの数倍綺麗に変身していた。


いや、いつもとっても綺麗なんだよ!?

学園のマドンナだもん!


だけど、胸元にギャザーが寄っていて、裾も少しクシュっとしている美しい藤色のパーティードレスを身に纏った美玲は、桁違いに綺麗だった。

上から黒のボレロを羽織っているのが、さらに大人らしさを強調している。


「ありがとう」

美玲は優しく微笑んだ。

こんな美玲見たら、雅人どうなっちゃうんだろうね?

とりあえず、鼻血だして倒れると思うよ。

いや、雅人だけじゃないね。多分他の人も倒れる。
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