ド天然!?魔女っ子の秘密
「良かった…」

二人が喧嘩別れしなくて、本当に良かった!

二人のこと大好きだから、ずっと一緒にいてほしいって本当に思うよ。

これから先もきっと、美玲には雅人しかいないし、雅人にも美玲しかいない気がするの。

二人は運命共同体、という感じがする。


「で?いつ出発なんだよ」

少し不貞腐れた雅人が言った。

「それは、明日にならないと分からないな…」

時間指定もなかったもんね。

きっとサファイアの魔力を感じたらすぐに追いかけることになると思う。

それか、直接頭の中に語りかけてくるかどっちかだな。


そう伝えると

「分かった」

雅人はまだ不貞腐れていた。


「いい加減に機嫌を治しなさいよ」

「お前のせいだっつーの」

「もう。いつまでたっても小学3年生と変わらない精神なんだから」

美玲はフーと溜息をつく。

「もう、人のせいにしないのよ」

分かった?とまるで子供に諭すように雅人に話しかける。

「俺は高校生だっつーの!」

「そう良かったわねー」

美玲は目を細めてニコニコしている。

「おい美玲!お前な!」

二人はまた言い争いを始めた。


二人は何だかんだ言いながらもとても仲がいい様子。

言い争ってるけど、別れちゃうんじゃないかというような修羅場な雰囲気は微塵も感じない。

二人はこれから先もずっとこのまま変わらないんだろうなと直感的に感じた。

あたしはそれを願うよ。

二人の幸せを。
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