ド天然!?魔女っ子の秘密
「さすが…」

思わず言葉が口から出てしまった。

ヒュン、と風を切るような音が聞こえて、目を向けると矢が飛んできた。

「"デリート"」

そうやって、消していくのはいいんだけど…


切りがない。


矢も光も…いろんな攻撃魔法が引っ切り無しにやってくる。

それを消して、かと思えばまたやってきて、それを消して…って、なんだか追いかけっこのよう。

こんなところでいつまでも、こんな追いかけっこのような遊びみたいなことをやっているわけにはいかないんだよね…


しかしケリを付けるにしても、ここで大量の魔力を消費するわけにもいかない。

サファイアのこともあるし。


あーもう、これを終わらせる、何かいい方法はないの?


思考を巡らせながらも、次々とやってくる攻撃をかわしていく。


考えても考えても、解決策は見つからない。早く見つけなきゃ、こっちの魔力が底をついてしまうのに…!



"サファイア"の皆さんは杖を一斉に振り上げた。


また、何かくる…?

あたしは杖を構えた。


使ってくる魔法は、どうせ矢か光線か、どっちかだろうけどね。まぁさっきみたいに"ライト"か"デリート"を使えば…



「「「"アブソープション"!」」」



「え…?」




由良さんの予想は大外れ。


まさかこんな魔法を使ってくるなんて…

やっぱりおかしいよ、"サファイア"の方々。正気じゃない!
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