ド天然!?魔女っ子の秘密
それが事実なら…

翔太の魂を取り込んだということは…翔太の魔力と、サファイアの魔力が合わさっている、ということ…それで、あのものすごい魔力を手に入れたのか。

それが、サファイアが魔力をこんなにも増幅することができた唯一の方法…


「我が子孫であるだけあって、魔力の波長も実に我に合う。力は物足りないが、まぁ他のよりはマシだ」

サファイアは笑ながら喋っている。




「………ご自分が」



自分でも驚くほど掠れた低い声が出てきた。



「ご自分が…一体何をしたのか…分かっていらっしゃるんですか…？」


「何を？」

サファイアは薄笑いを浮かべてはぐらかす。

その姿に怒りを抑えられなくなる。


「人の、それも…今を生きる者の魂を取り込む行為は、古来より"禁忌の魔法"に指定されている！

それを知っていて行った行為なのかと聞いているのです！」


"禁忌の魔法"…それは、使えば生きている間はもちろん、死後もその罪深さ故に永遠に苦しみ続けることになるという魔法。

その魔法を使った罪は…他のどんな罪よりも重く深い。

最も恐れられており、沢山の魔力を消費するとも言われている。

どんな極悪非道な魔法使いでも唯一恐れる魔法。実際に使った者の例など…今まで聞いたことがなかった。


薄笑いを浮かべたまま、サファイアは答えた。

「もちろん知っている。それでも使ったのだ。全てはお前達を倒し、称号を手に入れるため」

その為なら何を犠牲にしても良い、と言い切った。
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