自転車通学と、徒歩通学
「・・・付き合ってほしい。

和泉の返事、聞きたいんだけど」


「・・・おね、がい、しま・・・す」

そう言った途端、涙が溢れ、視界が滲んだ。


「なんで泣くんだよ」

そう言って笑う蓮は、私の涙を優しく拭った。


・・・あ。

ぼやけた視界。

そんな私の瞼の上に、雪が落ちてきた。


「俺、今日から、和泉に合わせて、徒歩通学にしたんだ」

そう言った蓮は、私の手を優しく握りしめて、

歩き出した。

もう何もかもが嬉しすぎて、

人の目も気にせず、泣きながら登校する羽目になってしまった。


「・・・明日から、冬休み・・・だけど」

泣きながら呟くと、蓮は声をあげて笑った。


「3学期からは、俺の自転車の後ろに乗ってもらうから」

そう言って、私たちは、校舎の中に入っていった。

…この先、素敵なクリスマスが、

私たちを待っている・・・


end
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