俺と男のお前
第一章
消えない。
心の奥に潜んでいる、この気持ちが。
このまま消えないまま…俺は一生を過ごすのか。
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「あーきーら。お前人の話聞いてんのかっ?!」
はっとして、俺は現実の世界に戻った。
「あ、ごめ。聞いてなかったわ」
「んもーどうしたんだよー。熱出たか?よーしよしよし。お熱測りまちゅかねー」
俺の前の椅子に座っていたルキアは、女のように綺麗な手で、俺の額を触った。
「ばっ、やめろよ。きもいぞお前っ」
俺は、あわてて ルキアの手を、振り落とした。
「んー、なんだよー。何かあったのかよー」
『むー』とした 可愛らしい顔でルキアは俺の顔をじっと見た。