christmas
あ…。これ…。

佑輔を見ても、やっぱり表情は
わからないままだった。

なかのものは…
ドナルド・ダックとデイジー・ダックが
抱きあっているぬいぐるみで…
私が、あのとき…ずっと…
眺めていたものだった。

付き合って1年目の記念日に
二人で行った場所のなかのお店。

いつの間に買ってたんだろう。
しかも、あれから半年経ってるし
今まで持ってくれてたの…?

「分からなかったんだ。
亜紀に…何をあげていいのか。」

欲しかったけど、買わなかった。
そういえば、佑輔は、こそこそ…
何かを買っていたかもしれない。

誰かのお土産を買ったのかと
思っていたのに…コレだったんだ。

「…佑輔、すごく嬉しい。」

あまりも嬉しすぎて、
涙が溢れて、泣いてしまった。

「なんで泣く…?」
佑輔にぎゅっと抱きしめられた。
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