タカラモノ
放送が終わると生徒たちは、ぞろぞろと体育館へ移動し始めた。

あたしも遅れを取らないように周りの人達について行く。

体育館に着くと、これまたすごぉぉぉい!

だって、ベルサイユ宮殿!?って言いたくなるほど豪華なんだもん。

あたしが口を開けてポカーンと天井を眺めていると、後ろから誰かにぶつかられた。

ドンッ

『いたっ』

あたしは前に転びそうになってしまった。

「なに突っ立ってんだよ!邪魔じゃねーか!」

と、男はあたしを睨みどっかに行ってしまった。

なによアイツ。

ぶつかってきたのはアイツの方なのに。

ゴメンの一言もないのかよ!!!

そりゃぁあたしだって入口でポカーンと突っ立ってたのも悪いけどさぁ!!!!

普通は″大丈夫?″とか声ぐらいかけてくれたっていいじゃん。

あたしの怒りはMAXに達していた。

あたしは腹を立てながら空いている椅子に座った。

これまたこの椅子もすごーい豪華。

どんなけ金有り余ってんだこの学校は!


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