夢写(MUSHA)
♯4 ウチの家庭訪問があるわけない(前編 )

しゃむ!!

父よ…なんだ?
どしたん?

母さんいつ帰って来るって言ってた?

…父よ、あんなぁ。
ウチの小学生の頃のこと覚えとるか?

おう!覚えとるな!!

そうか…6年間家あけてなにしてたんや?

…昔の話を、うるさいわ!

(父は何かに影響されてか海賊になるといって出て行った。小学校で父の絵を描かされたときは顔が思い出せないから適当にイケメン俳優を描いていた …。
だから近所の奥様方にはこっそり父にあわせてくれと言われる)

( 中学に入って1度帰って来た時には、身長が20センチは大きくなっていた。ウチが伸びた身長よりも大きく…ありえんわ…なにしてたんや )

父よ…

なんじゃ!

…お母さんは出て行っただろ。。

?!知らんぞ!

いやいや…9年も居なくて愛想つかして出て行ったんや…手紙読んでたじゃないかー!

知らん!

読んでたよ!

うるさいのぉ
ワシは生活に困らんよういろいろ送ったじゃろ!

( 父から送られて来たのは報道できないような…スフィンク○の前足の爪の石とかモ○イ像の背中の石とか…アナコンダの皮…ダイヤはどこぞの船からとってきたのか売れるようなものでもなく、ウチと母はびくびくして暮らした…おかげでウチは友達が少ない)

なんや!足りんかったんか?海賊王になったから誰も文句言わんわ!

…そんなわけないやろ!
何を夢みたいなことを…。ウチは肩身の狭い思いをしたんや!

そうか、これからは胸を張っていいぞ!

ふぇい?

ワシは夢写師だからな!

夢写は代々伝わるがおじいが言ってた!父は夢写やないって!

…じいさんもぼけたの。

こおおおおんの男!!ごおおおおおおおおおどどどどどこまでもとぼけたことを…!!!

冷静に聞く…
父よ…今はどこで働いてる?
今週先生がくるんや…その時に聞かれたら答えに困るだろう。

困らんわ。
ん?そもそもなんで先生がうちに来るんや?
…しゃむ!!おまえを…まさか…

おまえ…

先生と…あああ?その男連れてこんかい!

父よ…そんなわけないだろう…家庭訪問だ…

おまえだけ?

え?

しゃむ、みんな家庭訪問あるのか?

…うううウチはよく知らんぞ…みんなの所に行くに決まってるやろ

それならいいがのぅ…違う時は



( ひゃばい…ウチの学校でのことがバレる。家庭訪問なんてウチだけや…なんとかして先生を追い返すかこらせないかしないと… )

!!!!
先生からウチの記憶を…描き出せば!先生がウチの夢を見るのか…しかしそれしかない。

( …次の日 )

立花!家庭訪問のことだけどな!

ふぁい!!!

お父さんとお母さんどっちが居るんだ?

ちちち父が…

そうか、先に連絡してたほうがいいな…

せんふぇい!!

ん?

ウチから言いますので、大丈夫です。先生の貴重なお時間をこんなことに

…こんなことじゃないだろう。授業は聞いてないテストも受けないか落書きしてるか…。

立花…おまえまだ新学期だけどな…進級できないかもしれないぞ?

先生…ご冗談を…

このまえも学校休んでただろ?無断欠席…

(そうか…中島さんの依頼をうけていたんだった )

せ…先生無断じゃないですよ…言いました

誰に?

ははは長谷川君に
(長谷川君も学校はサボりがちで…今日もどうせこないからいいや)

おっ…長谷川!!

ふぇ!!
ふぇいやぁ??

( 長谷川…おまえは学校休んでろよ!!地球最後の日だとしても…今日は休めよ)

長谷川!立花が休むの聞いてた?

(長谷川さま…長谷川さま…お仏壇に手を合わせます…どうかどうか!!)

知りません。


(はせえええがわぁぁ!!!!!!)うびゃああああ!!!


…先生、立花

(ん? )

立花この前病院で見たから病気だったんじゃないですか?

…ん?立花そうなのか?

立花??

立花???

( そのころウチの意識は深い海の中へと消えてお魚さんと話していた。)

まぁいい。
立花!家庭訪問忘れるなよ!

( ちっちっちっちっ… )

水曜日…木曜日…金曜日

まずい、ウチにこられたら父が暴れる…ウチは学校で成績優秀になっとるのに

金曜日が終わる…

立花!明日だからな…

先生…これ…読んでもらえませんか?

ん?なんだ?

ウチは木曜日プリクラをとりにいって、先生への手紙に貼り付けた。
これで先生はウチの夢を見るかもしれない…

立花…おまえ1人でこれ撮ったのか??ぷふ…


(先生…笑った?! )
( こんのおおお!!
恥ずかしい思いしてリア充の中に並んだのに… )


いやいや、家庭訪問に来て欲しくない気持ちは伝わった。
立花やけどなぁ…男にはやらんといけんときがあるんや!覚えとき…

( 先生…あんた誰や…ちょっと気持ち悪いわ… )

もう時間がない…周りには誰もいない…

先生!

ん?どうした立ば…


どかんっ!!!!


ふぅふぅ

うちはプナッシングのぬいぐるみを鞄から取り出してはたいてやった。

先生ー…せんせーい!
(よしよし…気絶しとるな )

うちは髪を縛って、筆をとる

先生の夢…





おーとこにはー自分の世界がぁある♫

…熱唱してるやん。それでか…。

ウチはどこや…

ん!

授業の夢や!!!
キタキタ!キタキタ牧場ー!

ウチはっと…

なんで?

ウチがおらん

ふぇい?

ウチの席に誰も座ってない…ああ??
いないものか??

ウチはいないものなんか???
ガルううううう!!!

なんでや…
そうか!!
明日家庭訪問に来る夢を描き込めばいい!
そしたら現実に起こることはない!ウチを描きこめばいいんや!!

ウチは天才や!
天才は楽やわ!!
ぐへへへへ!

ウチは先生が明日家に来る夢を描いた。


よしよし。

帰ろう…。

ウチは先生をその場に置いて帰った。

スキップして帰る道はお花畑やった

(土曜日 )



ピンポーン!

…なんや朝から

( は!!)

( 体育の剛田!!
副担任の剛田ーーー!
ウチの学校最強と呼ばれる剛田!
街の不良も避ける剛田!
!柔道部顧問剛田!
なんでや!!?? )

おはよう!
立花、今日の家庭訪問はワシが頼まれていてなぁ

おおおはようごしゃいます。。。どして?!

( …剛田と父は少し似てる、体格なんか…とくに185くらいで父を少しコンパクトにした感じだ…。 )

お父さんは??

えとえと…父はですね

シャムお客さんか?

父の声がする

お父さん、はじめまして!お忙しい所おじゃまします。
家庭訪問に来ました副担任の剛田です。

嫌な予感しかしない。

…ゴオオオオオ

父の戦闘力を感じる…

あんたほんとに先生か?

剛田先せ…

先生??

あなたお父さんですか?有名な似顔絵と違うんでね…不審者ですか?

ごおおおおおおおおお!

なんやと?!

ゴオオオオオオオオオオ!!

( なんやこれ…戦闘モードやないか )

ゴジラとゴリラの戦いが始まる…

意味わからんわ…完全に終わった…

( ウチの記憶は深い海の中…お魚さんと話していた )

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