キャラメル☆ハニー




 お昼休みに上の階の彼の教室に向かう。


 気付けば、見事に三年間クラスが一緒になることはなかった。




 教室のドアから覗くと騒がしいクラスの声がした。

 少し居心地の悪さを感じながら三田君を探す。と、窓際の席でクラスメートと話している彼を見つけた。


 ……気付かないかな…。



「立花さん?どうしたの?」

「……あの、三田君呼んでもらえる?」

「うん、ちょっと待ってて?

 三田くーん!立花さんが呼んでるよー!」


 一年の時に同じクラスだった子が彼を呼んでくれて助かった……けど。

 大声で呼びすぎ……。




 彼女の呼び声に、三田君が私に気付いた。


 黒髪をツンツンにして、いつもの爽やかな笑顔で私を見る。



 ……やっぱり彼は苦手。

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