ハッピーハッピークリスマス



やっと会えて、二人きりで、それがなんとも嬉しくて私の頬は緩みっぱなし。



そんな私を見て大和は、何か言いたげに私を見つめる。



「なぁ茉依、なんであん時泣いてたの?」


「え?」


「泣いてたろ!俺が来たとき」


「………」



私の緩みっぱなしな頬は、大和の一言ですっと引いていく。



けど、なんて答えたらいいのか?



きっとあの時の私の精神状態は最悪だった。



もう勝手に『大和には会えない』なんて思い込んでた。



しゅんとしたまま大和を見上げると、大和も私を見下ろしていて、その眼差しは少し切なそうだった。


「あ、あのね、大和。笑わない?」


「笑わないよ。茉依の素直な気持ちが聞きたいから」


「………」



大和の台詞に、胸がきゅんと痛くなる。


私の素直な気持ち、大和が聞いても引かないかな?


嫌いになったりなんて、ないよね??






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