ハッピーハッピークリスマス
「あのね、大和に会いたかったの。でも、携帯も無視しちゃったし、ついでに仕事忙しくて連絡も出来なかったし、
だからもう今日は会えないかな?なんて思って。
今年こそは一緒に過ごせると思ってたのに……」
「………」
大和はなにも言わず私の話に耳を傾けてくれた。
そして、私が話し終わると、黙ったままギュッと力一杯抱き締めてくれた。
く、苦しい……。そう思うのに、このままがいい。なんて思ってしまう。
大和の温もりも、大和の香りも、大和の全てに包まれて私はとっても幸せ過ぎる。
「あのさ、茉依」
そんな中で、大和がゆっくりと口を開く。
大和は私の話しを聞いてどう思ったんだろ?
ちょっと聞くのが恐い。恐いけど、大和の気持ちも知りたい。
「あのさ、茉依。茉依だけじゃあないんだけど……。
俺だって茉依に会いたかったし一緒に居たい。
その気持ちは誰よりも強いよ。
俺だって茉依が連絡くれなくて気が気じゃあなかったし。
だから、茉依に会いに来たんだよ」
彼の台詞が胸に染み入る。
彼もまた同じ気持ちだったんだ。と知ると嬉しくて嬉しくて、涙がまた溢れそうになる。