ハッピーハッピークリスマス
もう少し。って、後どのくらい?
バイト代弾む。って本当?
なんてちゃっかり聞けたらいいんだけと、何となく聞けない雰囲気を醸し出している店長。
それに、聞いたらかなりショックな答えが返ってきそう。
ーーあーあ、せっかく楽しみにしていたのに。
彼と会う時間が少しだけ減ってしまった。
……悲しい。
そう思うけど、こんな困った顔した店長を置いて帰ったら、私の方が後悔しそう。
たがら仕方なく。
「……はい、分かりました」
なんて小さく小さく呟いた。
そんな私の返事を聞いた店長は、ぱっと顔が華やぐ。
「ありがとー!!後藤茉依。本当に助かるよ!!
持つべき者はいとこの親友だね」
「………」
よく意味の分からないことを呟き、店長は店の中に消えていき、
取り残された私は店長に気付かれない様に盛大なため息を吐いた。