ハッピーハッピークリスマス
「本当に大丈夫?」
店長からはなぜ心配そうな声音と共に、私の顔を覗き込んできた。
「茉依ちゃん、無理しなくていいんだよ。確かに茉依ちゃんが居てくれれば助かるけど、
でも約束も大事だぞ!!」
「て、店長……」
店長の台詞にまたウルッとしてしまう。
せっかく涙が目の端っこに留まっててくれたと言うのに。
でも、店長は、
「じゃあ茉依ちゃん。後よろしく。なんかあったら呼んで!」
なんて声を掛けて店内に入ってしまった。
「………」
なんかまんまと店長の策略に乗せられてしまったみたい?
でも、私は悪いことしてないよね!
人の為に、店長の為に頑張るんだから。
私はなんとか気分を切り替えて、店頭にたった。
「いらっしゃいませ。クリスマスケーキはいかがですか…」
その掛け声どほぼ同時に、私のポケットの中で携帯が震えた。