真夜中のプロミス
その瞳に決してぶれぬ愛を持って。
「それに…きっと俺はあいつを最後の時まで"愛す"ことは出来ないんだと思う」
その言葉が、全てのように。
義経はゆっくりとそう吐き出した。
暗い静寂のなか、義経の瞳のなかで燃えている決して消えることのない愛の炎。
それを向けられているのはただ一人。
目の前に座る彼女だけ。
「義経、様…っ」
郷御前は悲痛な叫びのように彼の名前を呼ぶ。
その震える声にも義経はただ首を横に振るだけだった。
「わかるんだよ、自分でも。見初めた俺が身勝手だとは思うけど、それでも最後に愛すのは違うんだとわかる」