蜜恋ア・ラ・モード

お風呂あがりだからか、薫さんの手はとても熱くて。

その熱さだけでも身体がおかしくなりそうなのに、胸を捏ねるように揉まれると身体の中心がじわっと疼き身を捩る。


「動かないで。僕をもっと感じて」


そんなこと言われても困る。

五年以上も男の人に触れられたことのない身体は思っていた以上に敏感に反応してしまい、自分でもどうしていいのかわからない。

恥ずかしさから顔を両手で隠すと、薫さんにその手を取られ頭の上に拘束されてしまう。


「イジワル……」

「心外だなぁ。こういうのはイジワルって言わないんだよ。隠したら、都子さんの可愛い顔が見れないでしょ?」


そう言って妖しい目を私に送ってから、彼の唇と舌が喉から胸元に下りていく。


「あっ、いや……」


先端を甘く噛まれると、堪えきれなかった声が漏れた。


「イヤじゃなでしょ? 都子さん、もっと素直になってよ」


私のことなんてお見通し、何でもわかっているような笑みを湛える薫さん。

その顔が、憎たらしいのに格好よくて。

少し緩んでいた拘束された手を解くと、その手を彼の背中に回し身体を引き寄せた。


「えっと。久しぶりなので、お手柔らかにお願い……します」


そう言って自分からなんて発言してるんだと後悔したけれど、薫さんの顔はなぜか嬉しそうで胸がキュンと疼く。


「うん、了解。一応頑張ってはみるけど、約束守れなかったらごめん」


薫さんは耳元でそう囁くと、私の頭を優しく撫でる。

その手があまりにも気持ちよくて目を閉じると、薫さんの動きに全神経を集中させていった。










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