蜜恋ア・ラ・モード

「愛してる……」


耳元でそう囁くと、私の身体をぎゅっと抱きしめた。

しばらくして薫さんは身体を起こすと、私の脚を広げてその間に身体を収めた。

ゆっくりと彼が入ってくる。


「……っ、あぁ……」


処女じゃないとはいえ経験豊富かと問われれば、答えはノー。

六年ぶりのそれは、思っていた以上の痛みを私の身体にもたらした。


「キツいね……」


眉間にしわを寄せ苦しそうな顔をして入り薫さんの為に身体の力を抜きたくても、痛みに耐えるのが精一杯の私はどうしたらいいのかわからない。

ただ手を伸ばし、彼の頬に触れた。


「ごめ……んね……」

「なんで都子さんが謝るの? 僕こそ、ごめん。手加減できないかも」


手加減できない? それに、何で薫さんが謝るの?

でもそれは、この後すぐにわかった。

薫さんが私の脚をぐっと押さえ込むと、彼のものが一気に最奥まで入ってきた。

大きな声が出そうになって、それを薫さんの唇が早急に塞ぐ。

少しでも私の痛みを取ろうとしてくれているのか、彼のキスはとても優しくて。最初こそただ痛かっただけのものが、その中に少しずつ快感が加わってゆく。


「はぁ……」

「都子さん、大丈夫?」 


唇が離れたのと同時に出た吐息に心配したのか、薫さんが私の顔を覗き込み頬に手を当てた。

その手に擦り寄るように、自分も手を添えて甘える。


「大丈夫だから。薫さんとひとつになれて……嬉しい」

「僕もだよ」


薫さんは私の身体をもう一度抱きしめると、止めていた腰の動きをゆっくりと始めた。


















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