Make your Happiness*
Blizzard flower* ~ 枯れない花 ~
私の思い出の中には 、
いつも 、彼がいた 。
隣でいっつも笑ってて
いっつも優しくて
泣いてれば慰めてくれて 。
そんな彼が好きだった 。
___ でも彼が見てたのは私なんかじゃなくて 。
「ゆーちゃん 、おはよう 。」
毎朝毎朝 、
憎たらしい位に笑顔を咲かせる
見知 よしか - みしら よしか - だった
「 おはよ 、よしかちゃん 、」
私が " 嘘の笑顔 " を浮かべ返せば
満足気に目を細め 笑う 。
「 ねぇ 、ゆーちゃんに聞きたい事があるんだけど … 」
「 なに ? 」
今更私に聞きたい事なんてないでしょ
だってあなたは
「 龍くんの好きなお花って 、何かわかる?」
____ 東谷 龍太郎 の彼女じゃない 。
「 龍の好きな花 ? なんで ?」
態とらしく返す 。
あなたよりも遥かに 、
彼を知ってる 。
「 来週 、龍くんの月命日でしょ ?
月命日くらいお花あげなきゃね 」
自然と鞄を持つ手に力が入る 。
___ 悔しかった 。
___ 月命日って事くらい覚えてる
___ 私だって花をあげようと思ってた
___ 唯々 、「彼女」 という位置が
___ 悔しかった 。