Treasure~もう一度、恋~
…そして

あたしは、彼女の情熱にほだされてしまった。



密着取材はNG

でも、1度だけならインタビューを受けることを承諾した。




ガイドワークスさんの雑誌コンセプトは

“輝く女性”

読者のほとんどが、20代から30代の働く女性たち

彼が、そんな雑誌を見ることは、きっとない

だから、大丈夫





「…インタビューは以上です。ありがとうございました!」

「ありがとうございました」




時間にして、1時間弱。

それでも、すごく長く感じられた。

反対に、目の前の木村さんは、上機嫌だ。




「来月号に載りますので、出来たら一番初めに藤村先生に
 見せますからね!」

「あ、はい。楽しみにしてます。」



木村さんは、純粋にインテリアコーディネーターとしてのあたしを

取材してくれた。

陽斗のことも、聞かなかった。

…話題性でいえば、聞いた方が、いいだろうに。




「木村さん、ありがとうございました」

「え?」

「木村さんが担当で、よかったです。」

「…」

「木村さん?」

「先生って…モテるでしょ?」

「ええっ?」

「そんな可愛い顔でそんな可愛いこと言われたら…
 男なんてイチコロですよっ!」





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