Treasure~もう一度、恋~
3年前と変わらない

しなやかな筋肉のついた、力強い腕

その腕の中に、あたしはすっぽりと収まってしまっていた。




「しゅ、瞬…陽斗がいるから…」

「寝てる」




おもちゃで遊んでいたはずの陽斗に目を向けると、

陽斗は公園で遊び疲れたのか、クッションを抱きしめながら

寝息をたてていた。




「ん…っ」




頭を押さえられ、強引に唇が重なる。

触れ合うだけのキスは、すぐに深さを増していった。




「…っ、瞬…」

「有希」

「んっ」




離れていた時間を埋めるように

求めるように

唇が重なって、離れて、また重なる。




どれくらい、そうしてキスしていただろう

名残惜しそうに、つ、と銀糸がふたりを繋いだ。




「有希、結婚しよう」

「瞬…」

「大変なのはわかってる。お前にも、陽斗にも苦労かけると思う。
 …それでも、俺は」



揺らぐ、瞳

瞬の弱さが、見え隠れしている。




「有希が好きなんだ。もう二度と、離れたくないんだ…」



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