air-s Word


「悪いと思ってるのなら、それは大丈夫。だって私だって、死にそうになって歩いてたのを助けられたんだから……ここにいる人は、皆そう。お互い様だから、“悪い”って感情は不要なの」



『君も?』



「うん。私も一人ぼっちだから、…だから葉君の気持ちが分かるのかも。
人間誰しも一つや二人心に傷はあるんだよ。その傷をどうやって薄くしてくかは、人との関わりが大事なんじゃないかな…って私は思ってる。…って偉そうなことを言える身分じゃないんだけど」


『人との関わり…』



誰に見せる為でもなくそうノートに書き記した僕は、人との関わりがまた最悪な結果をもたらさないかと、第一僕にそんな資格はあるのかと思案した。

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