俺のモテ期はおかしい!

少し早めに家を出た俺はコンビニでパンを買ってコンビニの脇で食べる。
食べてからパンと一緒に買ったチェリー味の飴を口に放りこむ。

やっぱチェリーだな。

そのまま学校へと向かうと門手前で田山と会って一緒に自転車置き場に行く。

すると、いつもならあり得ない事が起こった。

「 あの!先輩… す、好きですっ」

と、いきなり後輩らしき子に手紙を押し付けられながら告白された。

あまりに突然で口がパカンと空いたまま田山と顔を見合わせた。

「 おい、敦己… なんだ今の 」

「 いや、俺が知りたいわ 」

なんなんだ?俺が好きだって?
うっそだろ~

なんとも変な気持ちのまま、渡された手紙を鞄に入れて田山と下駄箱に行くと、真美が大きな声で おはようと言った。

ん~ さっきの後輩よりは真美の方が可愛いかもな、顔だけね。

「 真美、敦己がさっき告白されたぞ 」

「 うそ!信じらんないっマジで~ 物好きな子がいるんだね 」

「 お前ら… ムカつく 」

朝からなんか変な事ばっかりだ…

二人が俺をからかうのを無視して上靴を出すと、まさかのラブレターに田山と真美も驚いていた。

「 マジ?」

まさか、まさか… 俺、モテてる?

「 敦己~ お前秋なのに春だなぁ 」

「 敦己って一応は顔イケてるもんね 」

顔だけって… 友達の言う事かよ、いや、コイツらは言うな。

ため息をつきながら落ちた手紙を鞄に入れて教室に行く。

誕生日なのに、嬉しいはずの告白もラブレターにもなぜか喜べない。



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