俺のモテ期はおかしい!
授業が始まる前には黒板も綺麗に消され何もなく一時間、二時間と時間は過ぎていく…
俺の席はど真ん中、それでも机に肘をついて手に顎を乗せて上の空でいると、机にポンと小さく畳まれた紙が置かれた。
なんだ?誰からだ?
回されてきた紙を開いて見ると、こう書いてあった。
『 誕生日おめでとう!お昼に屋上前の階段に来てほしい。』
これを読んでドキドキした。
ただ、緊張からくるドキドキだ。
誰だよ… 朝からおかしいって…
どうしても腑に落ちない俺は、紙を掌の中でクシャッとした。
昼になってからは、紙の伝言を田山や真美にも言わず、指定された場所には行かなかった。
トイレに行ったあと、教室に戻ろうとして、となりのクラスの速川 菜々に呼び止められた。
「 何で来てくれなかったの?」
「 え… 何の話?」
っていうか、この子 速川だっけ?前に田山が可愛いって言ってたな。
「 手紙っていうか… メモ?渡してもらったはずだけど 」
「 メモ? ……あ。あれ速川の!?」
うん、と頷く速川。俺はもう素直に謝るしかなかった。