イヴ ~セカンドバージン~
私は…それからの学校生活は辛いものでしかなかった。
川上先生達が婚約を発表すると教師も生徒たちも祝福モード。

私と彼の関係を知っている人は誰も居ない。彼女を除いては。
学校を辞めてしまう事も考えた。だけど数か月後には彼女は寿退職を決めていたし、私と彼の関係を誰も知らない現実はある意味都合がよかった。彼女さえ辞めてしまえば… そんな毎日だった。

恋を忘れるには新しい恋。
そんな言葉を真に受けたわけではないけど、彼との事全てを葬ってしまいたくて、合コンにホストクラブ、友達の紹介…あらゆる方法で男に会った。

そこで気づかされた現実。男の人に抱きしめられただけであの日の事が脳裏にちらついて身体が拒否反応を起こし震えだす。次の瞬間男の人を突き飛ばして逃げ出してしまう。

この人となら… 何度そう思っただろう。
結局私の中で彼を、男性を軽蔑し拒絶しているんだ。
だから少しいいなっと思っても、また傷つかないように自分にブレーキをかける。
どんなに好きになっても、H出来ない女なんて恋する資格なんてない。


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