愛おしい2人のXmas〜やっぱり愛おしいSS〜
「…柴田さんが言ってたんですか?」
麻ちゃんたら…
“柴田さんには内緒にしてて。”って
言ったのに…。
「…ごめんなさい。」
俯いた私に貴晶さんは
「…茉優莉、顔あげろ。」
と、私の顎を上に向かせると
「…謝って欲しい訳じゃない。
だけど…我慢するな。
行きたい所があるなら素直に言え。
俺はお前が言ってくれるのを待ってた。
お前の口から聞きたかった。
結婚してからも仕事が忙しくて
夫らしい事も夫婦らしい事も
してやれていない。
会社を辞めさせておきながら
長時間も寂しい想いをさせている事を
申し訳なく思っていた。
だけど、お前は不満を言わずに
俺を優先して支えてくれている。
…普段、素直に言えないけど
俺は、茉優莉…お前には
…とても感謝してるんだ。」
そう言って、貴晶さんは
テーブルに置いてあった紙袋を
手に取ると
「…クリスマスプレゼントその3。
今すぐ開けて、中を見てみろ。」
と、私の膝の上にそっと置いた。
「…えっ?…あっ、はい。」
プチブーケ、イルミネーション。
貴晶さんからの感謝の言葉に
胸が詰まって、ポロリと涙が溢れた。
私は指で軽く涙を拭うと
貴晶さんから渡された
プレゼントの紙袋をそっと開けた。
……えっ!?これは!?
予期せぬプレゼントに私は驚いた。