愛おしい2人のXmas〜やっぱり愛おしいSS〜
「……………。」
言葉が出ない。
サプライズが凄過ぎて…。
こんなにたくさんの
愛情溢れるクリスマスプレゼント。
しかも、双方の両親に
事前に話もしていたなんて… 。
忙しいなのに、完璧でぬかりない。
私を愛してくれるだけでなく
こんなに甘やかせてくれる。
私はそれ以上の事を
何もしてあげれてないのに
こんなに与えられてばかりで
いいのかな?
「…貴晶さん。
私はあなたに愛されて、与えられて
甘やかされてばかりです。
私の方がもっと気をきかさないと
ダメなのに。
柴田さんも麻ちゃんも世話焼きだし
Xmasパレードは
妹の絵茉莉(えまり)か
弟の優聖(ゆうせい)から
聞いたんでしょ?
あの子達…お節介だから。
ごめんなさい…無理させちゃって。」
再びポロリと涙が溢れた私に
「…無理なんかしていない。
茉優莉…泣かないでくれ。
俺は『ありがとう。』って
笑ってくれる方がいい。」
そう言って、私の手から紙袋を取ると
テーブルに置いた。
そして、後頭部を引き寄せて
「…俺はお前が愛おしいんだ。」
と、甘く囁いた貴晶さんは
私の唇に、ケーキよりも甘く
舞い落ちる雪よりも
優しいキスを落とした。
キスは段々と深くなり
私は貴晶さんが愛おしくて
そっと彼の首に両腕を回した。
貴晶さんも慈しむかのように
私をそっと抱き締めてくれた。