運命を感じるとき
運命を感じるとき
あなたが運命を感じるとき、それはどんなときですか。私には“運命を感じる”こんな出来事がありました。

2000年末、クアラルンプールに、2週間ほど滞在した私は、仕事で、一人の中国人女性と知り合いました。8歳年下の彼女は、日本語の勉強のため、5年間、東京の大学で学んだ経験があり、優秀な彼女のおかげで、私は順調に仕事を終わらせることができました。
美しい彼女と、すっかり意気投合し、世界一の高層ビル、ペトロナス・ツインタワーを、下から見上げながら、私は、映画『エントラップメント』のショーン・コネリーにでもなったような気分でした。
日本に帰国して半年がすぎた頃です。彼女から、次のようなメールが届きました。

「東京で勉強していた時に使った中国語辞典を、久しぶりに開いて、パラパラとめくっていたら、一番最後のページに、なぜか、あなたの名前が書いてあったわ。あと、720007という数字も。この辞典は、たしか東京の古本屋で買ったものだと思うんだけど・・・」

驚きました! その辞典は、私が大学時代に使っていたものだったからです。「720007」というのは私の学籍番号で、辞典は、10年前、就職するときに、大学の後輩にゆずったものでした。

いったい、誰から誰へ、どのようにして、彼女のところまでたどり着いたのか。ほんとうに不思議です。私には、とても偶然だとは思えません。
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