Blue sky days
「どういうことだ?黒魔術じゃないって」
聞かれるのも無理もない。
自分で招いた結果だ
「いま、聞こえた、一部だけ。
よく聞き取れなかったが、あれは黒魔術の呪文じゃないです」
そう。言葉が違う。
だって、あんなの聞いたことがない。
何処にも載ってない、
「封印された…魔術」
しかも、アレは…黒いもやもやは…
声が聴けたと同時にはっきり見えた。
悪魔か、それ以上のおぞましい化け物だった。
しかも、東雲はどこで手に入れたかわからない
謎の本を持っていた。
あれにしか載っていない呪いがある。
「直接あの本を奪ってみる。という手もありますね」
しかし、奪うとなると、まずどうやって気づかれずに過ごすか。
それに、第一にどうやって奪うか。
それが一番大事な部分になってくる。
「どうやって奪うの?遠距離操作?」
「いや、それじゃ誰がそんな魔法を使えるか限られる」
「ばれないようにするには…」
先輩たちは丸くなって会議を始めた。
会議に交じってない俺は、
何をしていいかわからなかったので
美術室を眺めていた。
「…紫桜!」
「え?はい」
いきなり名前を呼ばれた。
今日3回目かな…
もう少し意識を維持しないと…
「なんですか?」
「…なんかいい案ないか?」
先輩たちはすでにお手上げのようだ。
何かいい案…つまり、犯人がばれないようにすればいいんだろ?
「…会ったことのない俺が行けばいいのでは?」