Blue sky days

 一向に火は消えない。
北校舎に人の気配はない。
美術室にも…だ。

 東雲は逃げたのだろうが、
生徒は…逃げたか、喰われたか。
逃げたほうが、厳しいだろうか。

 標的がいなくなったので
今度は俺たちのほうを向いた。

 先輩たちは火を消すのに手いっぱいのようだった。
時々攻撃してくる悪魔に
(もう悪魔としか言いようのない姿になっていた)
防御を張るしかなかった。

 しかし、最高ランクの防御璧も丹野さんも
厳しいようだった。

「時間を…稼がないと…」

 どうにかしないと…
俺だけ何もしないわけにはいかない。

 太一さんは悪魔に攻撃を仕掛けた。
しかし、逆鱗に触れた。

<バリーンッ>

「防御璧が…!」

ウソ…だろ?
壁が壊れると同時に
先輩たちは後ろに倒れた。

 衝撃に耐えられてなかった。
みんなどこかを痛めていた。
さっきのように魔法が出せる万全の態勢じゃない。

<バサッ>

 悪魔がこっちに向かって飛んで来る。
どうにかしなきゃ…どうにか…

 <ガシッ>

「ぐ…あっ…うぁ…」

「先輩!!!」

太一さんが…
どうしたら…どうにか…

 その時、俺の何かが切れた。





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