Blue sky days
幸いにも、ブルーが起きてくることはなかった。
しかし、またいつアイツらが来るかわからない。
どうすればいいか考えているうちに、魔法使いは、こんなことを考えた。
「もういっそ、この場を離れなくてはならないのかもしれぬな」
ブルーの安全を考えれば、止むを得なかった。
このままでは、いつ連行されるかわからない。
そう考えた魔法使いは、少しづつ支度を始めた。
家ごと移動ができるように。
そのまま数日たった。兵士が来る様子はない。
今のうちに、食料を調達しておきたい。
そう思った魔法使いは、ブルーに「誰が来ても扉を開けるなよ」
ときつく言って家を出た。
魔法使いはその辺の森をうろうろして、きのこ、果物を取って回った。
取って回っていると、一匹の妖精と、何人かの小人がこちらに向かってきた。
「おやおや。どうしたのかね?」「ひそひそひそ…」
それは、ブルーの身が危険だ。という知らせだった。
うかつだった、魔法使いは急いで家に戻る。
家のドアをいきよい良く開けると、ブルーが部屋の隅で小さくなっていた。
「何があった。奴らが来たのか」
「…兵士が…僕のことを殺そうとして…目をつぶったら…全員居なかった」
震えながら言うブルーを抱きしめた魔法使いは、落ち着かせた後、眠るように言った。