Blue sky days
なぜかその場のノリで、俺かいつもサボリに使っている場所を
次の登校日に案内することになった。
「これで、あとの議題はなぜあんなことをしたか。だな」
「あんなことが起きたのに、周りの様子がおかしい」
先輩たちは口々に意見を言う。
もう考えても無駄な気がしてきた。
「もうあれじゃね?いっそ幻覚だったとか」
「…野口さん、本気で言ってます?」
この人はもう何言っても無駄な気がしてきた。
でも、学年でトップ10に入る頭脳の持ち主だということがむかつく。
「幻覚だったとしたら、魔法使ってる時に感覚が違うはずですよ」
「ていうか、なんでお前、魔法使う時におれらのこと消したの!?」
先輩の言う「魔法」は、きっと移動魔法のことだろう。
説明しなきゃいけないのか…メンドイ。
「俺が移動魔法使うと、その場にいるすべてのものを飛ばしてしまうんです。
制御しきれていないのも原因でしょうけど」
「それで、俺たちのこと消したのか?」
納得仕切れていないようで全員こちらを見てくる。
要約しすぎたか?
「あの時は、屋上にいたものが対象になっていたので、
魔法を組み合わせないと、全員飛ばされてたんですよ」
納得したのかしてないのかわからない表情で考え込む。
この人たちは、本当にわからない。
「じゃあ、紫桜からして、周りの反応をどう見る?」
…丹野さんが初めて名前呼んだ。
まぁ、そこの仮説なら、さっき浮かんだばかりだが。
「さっき幻覚って言ってたので、学校を幻覚魔法で覆ったんでしょう。
学校外から見れば、普通の学校のように見えるから」