Blue sky days

「………」

「紫桜、大丈夫か?」

 テーブルに倒れこんで黙っている俺に、
野口さんが話しかけてきた。

「…今話しかけないでください」

「でもさぁ、空気悪いんだが…」

 まだ頭痛いんだろうか。全員頭押さえながらこっち見てる。
なんか怖い。メンドクサイ。

<パチン>

 スナップが鳴り響く。
そして、私は笑う。

「え…ちょっ!?ごめんごめんごめんごめんごめんごめん」

「あと何分持ちますかね」

 頬杖をつきながら先輩たちを見下ろす。
頭痛の痛みを倍増してやった。我ながらエグイことを…

「「「「すみませんでした」」」」

「…?……ハァ」

 なんで謝ったのかはわからないけど、
そろそろ解いた方が、効き目もいいかな。

<パチン>

 もう一回スナップを鳴らす。
何もしゃべらなくていいから便利だな。

「…紫桜、頭痛を一切なくしてくれるのはありがたいけど、
 もう少し優しいやり方はないのか?」

「先輩、これ以外に痛みを取り去る方法教えてください」

 太一さんは少し困った顔をするが、
すぐに自信ありげに

「自然消滅!」

 …バカだ。まぁ、あるっちゃあるんだけど、
魔力消耗が半端ないし、
最初からフォローに回らないといけないからな。








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