Blue sky days
「お前…まさか…」
そんな、いるはずがない。
コイツは…あの時…
「タウト…」
「覚えてくれていたんだ。うれしいよ」
眼を細くして笑う。間違うはずがない。
タウトだ。それ以外にいない。
目の前に歩いてきたタウトは俺の髪に触った。
「髪の色が変わったね。昔の色のほうがきれいだったけど、
こっちの色も似あっている」
なんで…どうして…。なんでここにいるんだ。
あの時確かに、異次元に追放したはず…。
<バシッ>
「紫桜に触れるな」
「野口さん…」
気を確かにしないと。相手のペースに飲まれる。
計算が狂った。このままじゃ…
「お前らの間に何があったのかは知らないが、俺らの仲間を乱してもらぅちゃ困るんでね」
先輩たち全員が俺をかばうようにして前に立った。
「先輩…」
なぜかものすごい安心感に包まれた。
1つ深呼吸をして、前を向く。
「なぜここにいる?」