Blue sky days

「…屋上?」

 気付いたら、みんなまとまって屋上に倒れていた。
美術室から屋上に飛ばされたのか?
1つ上に上がるだけであんな大げさになるか?

「…紫桜?」

「…え?」

 聞き覚えのある声に振り返った。
まさか…こいつの仕業か。
なら辻褄が合う。
【呪】を目覚めさせたのも、屋上に飛ばされたのも、
コイツなら、たやすいことだ。

 金髪に碧眼と灼眼のオッドアイ。
背中に生えた羽に少し伸びた前髪。
そして…影のない白い肌。

「タウト」

「久しぶり」

 近寄ってきて頭を撫でる手は、温かみがあって、
昔と同じままだった。

「タウト?銀髪のことか」

 他の人たちも起きていたらしい。
ぎょっとして言ってきた。

「タウトですが、タウトじゃないです」











< 93 / 99 >

この作品をシェア

pagetop