天使のラプソティ~声になる~
海岸
私と飯島さんは倒れこむように砂浜におりた。
おだやかな波の音が聞こえる。
私は、飯島さんが上着を貸してくれたわけがわかった。
真冬の海岸はすごく寒い。
飯島さんの上着があったから助かった。
「あーっ!疲れたぁ~」
飯島さんがごろんと砂浜に転がった。
汗がとりどめなくあふれてる。
あれだけの距離を私を乗っけて走ったんだもん・・・・・
疲れるよね・・・・・。
「何で海なんだろーって思った?」
飯島さんは寝転んだまま、私を見上げた。
私は小さくうなずく。