天使のラプソティ~声になる~
そんな話をしてる間に、バスが来た。
「じゃあな」
未央に手を振ってバス停を離れる。
未央は何か言いたそうにしてたけど、バスが発車しそうだったから慌てて乗り込んでた。
また明日。
心の中で呟いて歩き出した。
すると、ケータイが鳴った。
誰だ?
ケータイを開いたら、さっき交換した未央のアドレスだった。
急いでメールを見てみる。
『ありがとう』
振り返ると、発射したバスの窓から未央がこっちを見てた。
微笑んで
俺を見てた。
昨日と同じだ。
『ありがとう』の言葉。
たった五文字なのに
未央から伝えられると
すごく嬉しい。