天使のラプソティ~声になる~
「それなら大丈夫だろ」
突然、アキラはにっと笑った。
「は?」
「そうだな。お前がちゃんとやれるなら良いだろ。余計なこと言ったな。悪ぃ」
アキラはなぜか楽しそうだった。
「・・・大丈夫って、何が」
「何でもねーよ。早く教室行こうぜ」
俺は釈然としないまま
教室に連れてかれた。
「でもまぁ良かったよ」
席に着く前にアキラが言った。
「はぁ?何が」
「お前が生き生きしてて」
俺はアキラを見た。優しく笑ってる。
「・・・・お節介ヤロー」
「長男だから世話好きなんで」
アキラはにやにやと席に戻ってった。
昔から人のことばっか気遣って
弱ってる奴放っておけなくて
頼りになる俺の親友。
「ありがとよ・・・・」
聞こえないように小さく呟いた。