天使のラプソティ~声になる~
未央の手にあった本がばさばさっと落ちる。
俺の衝動は止まらなくて
未央をぎゅうっと抱き寄せる。
未央の体が強張った。
俺の心臓の音が急速に速くなる。
顔も体も熱くなった。
もう、止まらない。
俺の想いが溢れ出す。
「・・・・好きだ・・・・・・・・・」
俺は
消え入りそうな声で呟いた。
未央が息を飲んだ音がした。
「・・・・・・・・っ」
未央が俺の腕の中でみじろいだ。
俺が力をゆるめたその瞬間
未央は
俺を突き飛ばして腕から逃げた。