天使のラプソティ~声になる~
そんな俺の様子を、アキラに見られてると思わなかった。
昼休みにリョータがサッカーしようと言ったとき、
アキラは
「俺と奏也は委員会の集まりあるからパスな」
と断った。
集まりなんてあったか?
俺はリョータ達が行ったあとに問いつめた。
「おい、そんなの無いだろ?何嘘ついてんだよ」
「うるせーよ」
アキラは俺に背を向けて、屋上の方向に歩きだした。
「お前大勢に聞かれんのが嫌なんだろ?」
階段を指さす。
「優しい俺が何があったか聞いてやろうとしてるんだから気づけよ」
友達の前ではいつも通りにしてたのに
アキラには
全部気づかれてた。
ほんとに世話好きな奴だ。
「お前テンション下がりすぎ。何があったんだよ?」
アキラが心配そうに覗き込む。
あのときと同じ。
俺はほんとにアキラに支えられてる。
アキラに助けてもらいっぱなしだ。
「・・・・・・・・未央に告った」