天使のラプソティ~声になる~
未央が走り去って、俺は体の力が抜けた。
地面にずるずるへたり込む。
最悪だ――――。
一番言っちゃいけない言葉だった。
やりたくてもできない辛さは
俺だってよく知ってるはずなのに。
思いどうりにいかなくて
未央に八つ当たりしてしまった。
「最低だ・・・・・」
自分が許せない。
未央を一番ひどく傷つけた。
絶対に言っちゃいけないことだった。
絶対にしてはいけないことだった。
自分がガキすぎて腹が立つ。
俺に
声を持つ資格はない。