天使のラプソティ~声になる~

遠藤に連れてかれた場所は、人通りの少ない階段の隅。


遠藤はけっこう派手な女子だ。

髪も茶髪で(俺もだけど)、ギャルメイク。

アクセとかもけっこう派手なのをつけてる。


アキラの言うとおり、確かに可愛い顔してる。
いかにも男子にモテそうなタイプだ。



「何度もごめん。うざい・・・?」


遠藤は不安げに顔を覗き込んだ。

いつもの元気な姿とギャップがあって俺はどう返せばいいのか困る。

「別に・・・・そんなことねーけど・・」


「良かった・・・・」


遠藤が嬉しそうに笑った。


「あのさ・・・もうすぐ、クリスマスじゃん・・・?」
「・・・うん」
「もし良かったら・・・・みんなで遊ばない?」

「は?」

「あたし達今そういうの考えてて・・・男子も女子もいっぱい呼んでカラオケとか行こうと思ってるんだ」
「それって、合コン?」

俺は直球に言った。

「違うって!まぁ確かにそういうのもあるかもしれないけど・・・・ただヒマな人同士集まって遊んだら楽しいよねってこと!」

「ふーん・・・・他に誰来んの?」

「まだ決まってないけど・・・夏美とか、千沙とか、弥生とか。男子は中村とかなんだけど・・・」



弥生・・・・新垣か。


俺はリョータを思い出す。

新垣が参加するなら、リョータも行きたがるだろうな。


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