天使のラプソティ~声になる~
イブ当日、俺は10分くらい送れて教えられたカラオケ店に行った。

名前は『エンジュ』。時間は四時から。


宴会用の部屋に入ると、もうみんな集まってて

「奏也遅ぇー!」

俺はブーイングされる。



みんなそんなに楽しみだったのか。



「じゃー全員集まったってことでやるか!トップバッターは俺!!」


いつの間にか、リョータは司会役になってた。


俺は適当な席に座った。


リョータの好きな歌手のイントロが流れてくる。



俺は新垣を探した。
何で離れて座ってんだよあいつら・・・・。


リョータが歌いだしたとたん、おおっと歓声が上がった。


ああ見えて、リョータは歌がすごく上手い。

声が爽やかなよく通る声だから万人受けする。



部屋の女子たちは、いつものお笑い系のリョータとのギャップに驚いて


目をきらきら・・・・



リョータが歌い終わったら、女子が数人周りに集まってきた。




そうだよな。
リョータはちょっといじられキャラでお笑い系のイメージだけど、
ほんとはすごくかっこいい。

顔もいいし、性格もいいし。

リョータはさり気にいろんな女子にモテる。

俺なんかより、よっぽどリョータのほうがモテてるのに。



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