天使のラプソティ~声になる~
「あ・・・・」

俺に気づいて気まずそうに目をそらす。



「お前、何してんの?こんなとこで」

「・・・・ちょっとあの部屋にいにくくて」



俺と同じだ。



俺はさりげなく新垣に近づいた。

「リョータはいいのか?」

「だって・・・・・・見てらんないんだもん」


新垣が寂しそうに下を向いた。


今日のリョータはずっと女子に囲まれてる。

確かに新垣にとっては、辛い。



リョータも新垣をチラチラ見て気にしてたけど、素直になれなくて動けないようだった。



この2人は・・・・・。



「お前ら、もう少し素直になったほうがいいんじゃねえの?」


「・・・・・・・・わかってるよ」

「リョータって、意外にけっこうモテるじゃん」

「うん・・・・・」


新垣は椅子に体育座りをして膝に顔をうずめた。



リョータと言い争ってるときとはすごい差だ。

気弱な声で返事する。


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