天使のラプソティ~声になる~
「リョータが何考えてるか時々わかんなくなるんだよね・・・・・」

「え?」


新垣は遠い目をしてた。



「仲良くしてたと思っても、突然離れたり・・・・。何にも言ってくんないから、どうすればいいかわかんないの。どうすることもできないんだよ。向こうがどう想ってるのか不安なんだ・・・・・・」



―仲良くしてたと想っても、突然離れる。

―何にも言ってくれないから、どうすることもできない。


「・・・・・・・・・」



「ほんと、何考えてるのか全然わかんない。だから困るの・・・・」



何を考えてるのかわからない。



それは、先が見えない闇に向かって手を伸ばしてるみたいで


何も見えない中で相手を探ってるみたいで




不安で

すごく切ない作業。





この先に何があるのか怖くて


怖くて怖くて

臆病になってしまう。




でも・・・・・・・・・。



「・・・・・先に、自分が伝えなきゃいけないんじゃねーの?」


「え?」


「そういうのって、向こうも同じように感じてんじゃねーの?お互いに不安だから、どっちかが伝えなきゃ始まらないんだよ」




俺は新垣に話しながら、


自分に言い聞かせてた。




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