天使のラプソティ~声になる~
きっかけ
「よっ、奏也っ」
机に座ってたら、突然アキラに後ろから叩かれた。
「いってーな。何だよ」
「お前昨日から何か様子変じゃね?って思ってよー」
「別に何もねーよ」
笑って流してから、はっとした。
「そういや、お前の彼女って桜凛だっけ?」
「あ?そーだけど。お前何度も会ってるだろ」
「制服で会ったことねーしわかんねーよ」
俺の友達のアキラは、中3のとき、試合で行った学校で今の彼女と知り合った。
アキラは剣道部のルーキーで部活中はすごく真剣だけど、彼女の話になるとすごく嬉しそうになる。
モテるけど彼女一筋なんだよな。
「そこの一年に、天羽未央ってこがいると思うんだけど・・・」
「え、知らねぇ。何?お目当てのこ?」
思わず俺は鉄拳をくらわした。
アキラが大げさに痛がる。
「痛ぇ!図星かよ」
「違ぇ。そんなんじゃなくて」
「じゃあ、何だよ」
アキラが少し真面目な表情になった。
俺とアキラは小学校からの付き合いで、いろいろ世話になってた。
多分、親友なんだと思う。
だから・・・・こいつになら
話してもいいよな?