天使のラプソティ~声になる~
部屋に戻ると、遠藤が手を振って俺を呼んでいた。


遠藤は、俺を見た瞬間ぱあっと顔が明るくなる。




妙な罪悪感が胸に突き刺さった。



俺はとなりに座って時計を見る。


ラスト1時間。

女子の門限があるから、集会は9時で終わることに決まってた。




あと1時間で、俺のクリスマスの半分が終わる。





何でだろう。


喪失感が俺の体の奥に流れてくる。





俺は

クリスマスは、大切な人と過ごすものなんだって思ってた。




それは恋人じゃなくても

友達でも

家族でも

知り合いでも




自分にとって大切な人なら、誰でもいい。

そういう人と一緒にクリスマスを過ごせたら、きっと幸せなんだろうって思ってた。





今、俺は友達と一緒にいる。


俺のことを想ってくれる人がとなりにいる。





なのに・・・・



俺は今





幸せなのか・・・・・・・・・?

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