【X'mas】可愛い君へ。


(ん〜〜〜っっっ!)


…咥えてはみたものの。



なんでこんなに大きいのよ〜っ!



鞄の隙間より大きかったソレは、どんなに引っ張ってもビクともしない。

かと言って、鞄を開けるなんて器用な事が私に出来るはずが無くて。



絶対…。

絶対、諦めないんだからぁあ!



再度、後ろ足に全身の力を込め、踏ん張った。

その時。




グイッ!




(っへ?!)




…一瞬何が起こったのか、すぐには理解出来なかったの。


身体がグラリと傾き、気づけば真っ暗闇だった視界が消え、キョトンとした顔の貴方が目の前にいた。


< 14 / 25 >

この作品をシェア

pagetop