【X'mas】可愛い君へ。
そして、ゆっくりと私に手を伸ばした貴方。
だけど。
…え?
その暖かな手は、私の頭や身体を触るわけでもなく、そっと私の口に咥えていた物を掴み上げた。
…チクッ…。
あ…また、この痛み。
締め付けられるような苦しさが私を襲う中、貴方が開けたソレは美味しそうな匂いと共に部屋全体に広がった。
…やだよ…。
グッと込み上げる何かを堪える。
…どうしてかな?
その香りが貴方に近づくだけで、
こんなにもワガママになってしまう私がいる。
言いたいけど
伝えられない。
…嫌だって。