クリスマスの贈り物
『さんたさんへ
さんたさん、ごめんなさい。
さきはクリスマスがきらいです。
パパもママもいそがしくて
サキのことをわすれちゃうからです。
だから、サキのおうちだけ
クリスマスがこないようにしてください。
おねがいします。』








「ねぇ……、サキがサンタさんに書いた
手紙、読んだ?」


「いや、まだ読んでない。どうかしたか?
高価なおもちゃでも書いてたの?」


サキちゃんが夢の中にいる頃、
パパとママは漸く、一日の
お仕事が終わりました。
そして、ツリーの靴下に入っていた
お手紙を見つけて読んでいました。


「あの子に寂しい思いさせてるわね。
私ったら昨日、終業式だったのに
宿題しなさいとか言っちゃって……。」


「だけどなぁ……。
どうしようもないしなぁ。」


「困ったわね。」


そう言いながらも、パパとママは
明日に備えて眠ることにしました。


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